デッドコイン
デッドコイン(英語:deadcoin)とは、うちの大学総合研究所ウソウケンが開発した内野発祥の仮想(火葬)通貨である。
概要 .
デッドコインは、葬儀の際に死者の棺などに入れる冥銭を情報通信技術で処理した仮想(火葬)通貨を発展させた死後通貨サービスである。例えば、日本の葬儀では古来から六文銭や六道銭と呼ばれるいわゆる「三途の川の渡し賃」、また「あの世でお金に困ることのないように」との葬儀参列者の思いから、副葬品として死者の棺の中にお金を入れる習慣がある。しかし、「(六)文」という通貨単位が無くなったことや貨幣損傷等取締法との関係、加えて火葬における副葬品制限(金属=硬貨の禁止)などにより、近年では代用品として六文銭を模した紙などを棺に入れることが一般的になった。そんな中、現実世界では携帯電話サービスの急速な普及・発達とともに電子マネーなどに代表される電子決済サービスが進化・発達した。これを背景に、先述の冥銭の形も変化していくことを見込んだうちの大学総合研究所ウソウケンは、葬儀の際に携帯電話等を棺(厳密には葬儀社持参の中継端末機)にかざすことで冥銭を入れたことを確認するサービスを開始した。しかしこれは形式的かつ限定的なオンライン処理であり、紙幣レス冥銭アプリケーションソフトウェアに過ぎなかった。その後、冥銭アプリ・サービスが認識・普及していくことでいわゆる「あの世」でも現世と同じ変化が起きているとの起点に立ち、その分野での事業展開を目指し開発・導入したサービスが死後通貨デッドコインである。通貨単位はD(デッド)。尚、日本における冥銭については、日本国外においてもそれに類するもの・慣例が多く存在するが、デッドコインはあの世に国境(通貨区域)は無いという定義のもとに、あの世での唯一かつ最大の共通通貨であることを謳っている。
沿革 .
1998年11月 授業を“中抜け”して内野中権寺のドンチ池でサボっていた高校生4人組が、付近の霊園参拝者から思いがけずりんごをもらったことで、先祖供養の大切さに目覚める。(デッドコインの通貨単位「D」は、ドンチ池(Donchi-Ike)の「D」に由来するという説がある)
2004年5月 ヒトシ・モナカト(Hitoshi Monakato)を名乗る人物によってうちの大学に論文が投稿される。
2008年9月 うちの大学総合研究所ウソウケンにより冥銭アプリが開発される。
2008年11月 冥銭アプリを成熟させたデッドコイン実用化、運用が開始される。
2009年 Dシステム搭載商品を販売開始。
2010年 「戒名検索システム」「四十九日コイン倍増フェア」を開始する。
2013年6月 国際冥銭会議を主宰・締結、8月第1回世界会議開催(内野西コミ)。
2014年2月 日本エリア統括取引所であるパラマウントロックス社が経営破綻、解散する。
利用方法
利用者はデッドコインの加盟所(店)・提携所(店)(=ディープレイス=DP)に設置されているデッドコイン端末に、本人名義の携帯電話・スマートフォン・タブレット等をかざすことでデッドコインを取得する。各DPで利用者が受け取れるデッドコイン額は一律では無く、利用者の買い物金額(頻度)と運用組織とDPによって設定されたレートにより算出・支払いされている。デッドコインの活用方法としては、いわゆるポイント累積特典としてのデッドコイン利用の他に、生涯で保有したデッドコインを死後自身へ一括送金する「死後送金」と現実世界で一定都度送金する「生前送金」がある。また、自身が保有しているデッドコインを既に他界した者へ送金する「浄土振込」が行える(ごくまれではあるが、あの世からの送金「浄土返金」が行われることもある)。原則、デッドコインからの現実通貨(またはその逆)の換金は出来ない(DP単体で実施する範囲であれば、決済サービスは可)。
仕組み・運営形態
デットコインの運営・事業展開は「あなたも“おくりびと(送金人)”に」をモットーに利用者(登録無料)を増やし、事業資金や収益は主に加盟所(店)や提携所(店)の加盟(提携)料金やDシステム搭載商品の販売売り上げにより確保されている。
デッドコインの加盟所(DP)は、開始当初は寺院や仏閣、観光地施設や墓地、仏具店、石材店などが多く目立っていたが、近年では百貨店や大型量販店、喫茶店などにも進出している。各DPで利用者が受け取れるデッドコイン換算のレート設定は明らかになっていないが、運営組織へ支払う年間加盟料金に比例していると推測される(例/年間加盟料金が低いDP→利用者が10,000円の買い物→利用者は10D受け取り。年間加盟料金が高いDP→利用者が10,000円の買い物→利用者は100D受取、という具合)。デッドコイン導入のメリットとしては、デッドコイン付加価値による販促の他にデッドコイン利用者の呼び込み集客、非加盟店との差別化、Dシステム搭載商品の専属販売、現世・来世へパイプ役としてのソフトイメージ戦略などがある。
Dシステム搭載商品とは、D墓石、D仏壇、D棺桶などに代表される、デッドコイン送受機が内臓または付属している商品のことである。例えばD墓石とは、デッドコイン利用者がスマートフォンを墓石にかざすことで、デッドコインを受け取ることができる墓石である。利用は親族者・知人等に限定されるわけではないので、生前にD墓石を建立した者は「これで他界してもたくさんの人(デッドコイン利用者)にお参りしてもらえるし、来世で金銭に困らない」と安心して旅立ちの日を待つことができる。また、D墓石内臓の送受機での浄土振込(送金)も可能であるから、先祖への供養や感謝のかたちとしてデッドコインの仕送りもできる。
利用者特典
携帯電話などの個人端末で無料登録を行うことで、デットコインシステムを利用することができる。各DPではデッドコイン受け取りだけでなく、その特典はそれぞれのDPにより様々である。例えば、仏具の一部支払いをデッドコインで行える仏具店がある。また喪中でなくてもデッドコイン利用専用で乗れる霊柩車タクシーサービス(要予約)を行っている葬儀社や、10万Dで戒名を一文字増やす特典を実施している寺院がある。
評価・批判・懸念 .
評価
・前述の通り原則デッドコインからの現実通貨(またはその逆)の換金は出来ないことから、あくまでも利用者の経済活動に付帯して発生する「おまけ」デッドコインであるから、その運用に関するトラブルは発生しない(発行元の説明)。
・デッドコインを新たな付加価値とみなし、その効果により経済(消費活動)の循環の一助となっている。
・現世ではお金に困窮していた者も、来世に期待できる。
・40年以上前に流行った「月の土地購入」みたいで、おもしろい。
批判
・あの世への送金など、科学的には全く根拠が無い。宗教的、倫理的に不謹慎である。
・三途の川の渡橋料金・渡船料金は一律である。また、渡った後に通貨は必要が無い。
・来世への旅立ちを、金銭的な充足という期待の形で間接的に煽ることにつながる。
・そもそもだれも知ることのできない死後の世界や亡き者に対して、通貨を絡ませて現世で資金運用・営利事業を行うのは、品が無い。
・一部のお坊さんは怒っている。
懸念
・デッドコイン開始から6年間であの世へ送金されたデッドコイン量は計り知れない。予定金を含みあの世ではデッドコインが氾濫していると推測され、ハイパーインフレが起きていると指摘・懸念されている。
各機関・著名人の反応
デッドコインに関する各機関の対応は以下の通り。
・財務省「同省の仕事ではない」
・金融庁「あぁ、死後通貨のことね。っつーうかー、通貨じゃないしぃ〜」
・総務省「判断する立場にありません」
・国土交通省「三途の川を無料で渡れる橋を、急いで建設する所存であります」
・東京都庁「鞄に5千万円は入らなかったけど、5千万デッドコインなら入るかもしれません」
・コインケスギ氏「 …Perfect Body!」
日本エリア運営組織の破綻
2014年2月26日未明、日本エリア統括運営組織(大手取引所)であるパラマウントロックスが不正アクセスを受け、取引・送金システムを一時的に閉鎖した。翌日パラマウントロックスが開いた記者会見上で、ベルマーク・ペーパレスCEOは「月の満ち欠けによるこの世とあの世を結ぶ送金システムの不具合である、春の彼岸前には前面復旧させる」と説明した。しかし同28日、内野町企業組合に解散を届け出た。この事態についてデッドコインを運営する他6社は、「これはパラマウントロックス1社だけの問題であり、我々やデッドコイン自体の信用を脅かすものではない、そもそも我々は信用されていない」との共同声明を出した。
将来性
それは、他界してみなければ、わからない。