第9期創作楽曲    
 

 

不意討ちの内野惜別
 
 
 

 

Unlooked-for a separation of UCHINO sadness story
 

   作詞・作曲/高橋 尚樹  編曲/広島 裕樹  制作/楽団うちの大学   2009年9月19日 内野駅前 初演

 

一、  
 

 

   うつむ
 

 

  鬱向きながら おまえをさがし 越後線終電内野に降りて
 

 

   あいぼ        まつげ
 

 

  愛慕の分離 睫毛に仕込み 言い訳に志向は舌打ち呑んで
 

 

               まるごうにいろく
 

 

  待てども始発は〇五二六 新潟行き時刻 我、生き地獄
 

 

   
 

 

  男 新川漁港の岸壁と 散れる暴れ波
 

 

   
 

 

  意地を刻んだ未練の傷に 迷う血の行き場
 

 

   
 

 

  心から心から愛していたのに 己を殺して生きれと云うのか
 

 

           むな         のが    ひと
 

 

  悔しさと虚しさを隠し遁れて独り 内野四ツ角から二番町へ下る
 

 

     
二、  
 

 

  ざんざいむじょう  だんくろうふみきり             ふみ
 

 

  斬罪無常 団九郎踏切 心の内残した文切り捨てて
 

 

                 もとばしだんがい
 

 

  ぶち切り裂ける 元橋断崖 平穏は崩れて絶壁の別れ
 

 

  こんせきほそう
 

 

  混石舗装の駅前界隈 乾いた靴音 冷たく響く
 

 

                              しくらざけ
 

 

  女 魅惑に誘うネオン燈 酔わす四蔵酒
 

 

   
 

 

  騙し上手に騙され下手が 打ちのめされて
 

 

                            た び            ねじれ
 

 

  追いかけて追いかけて交わらぬ人生 新川西川の交差のように
 

 

   い き                 と わ         さだめ            なぐさ
 

 

  往来ちがい擦れちがい永久に絡まぬ運命 内野大神宮に慰み残し
 

 

   
 

 

                           ひ と        もろ
 

 

  逃れても逃れても振り切れぬ過去 ここで諸とも消え失せようか
 

 

                     あ が           ひろどおりえ
 

 

  不意討ちの惜別を嘆き足掻いて涙 内野広通江を日本海へ流れ
 

 

   
 

 

                        もつ
 

 

  仕打ちの道づれ 相討ちの縺れ  愛、内野
 

 

   
 

 

     
 

 

     
 

 

     
 

 

     
 

 

     
 

 

   

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